「Noと言わない」「責任のない開発」がグループワークを目覚めさせる
グループワークは多喜さんによる公開コンサルティングからスタートします。多喜さんが、インタビュアーとなって、参加者の企業概要や課題を聞き出し、即興でビジネスのアイデアを抽出します。そのアイデアを参加者によるグループワークで膨らまし、1カ月半後の最終報告に向けてビジネスコンセプトに仕上げていく流れです。
グループワークのルールは、「Noと言わないこと」、「責任のない開発」の実践です。これは、ビズラボの開始から修了式まで、常に伝え続けられる考え方の方針でもあります。他の参加者からNoと言われないので、アイデアの芽が摘まれることはありません。「それいいね」という肯定のスパイラルによって脳が活性化されます。
また、この段階では「責任がない」ので、実現性/失敗のリスクを問われることがないため、それは本当につくることができるのだろうか、投資に見合う成果が得られるのだろうかという思考のプレッシャーから解き放たれ自由にアイデアを出すことができるのです。
この考え方を通常の業務に置き換えると、アイデアを発散させるフェーズでは「Noと言わないこと」と「責任のない開発」を検討時のルールとして持ち込み、ブレーンストーミングを行うことで、アイデアがより膨らむのではと感じました。
後編では、このアイデア創発のきっかけから抽出されたサービスコンセプトが生まれたのか、そしてこのビズラボから考えられる共創創発のヒントをご紹介します。
富士通総研 産業・エネルギー事業部、あしたのコミュニティーラボ 編集部