監視カメラの世界出荷台数は2013年で7000万台、2014年で9600万台と成長を続けている。2015年には1億台の突破が確実視される。この市場拡大の最大の要因は、中国において監視カメラ需要が驚異的に伸びていることだ。

 中国は以前から監視カメラとしては最大規模の需要地だったが、2014年には市場全体の79%に当たる7560万台を占めるに至った。これは中国が国家政策として進めてきた不動産建設産業の成長促進に合わせて、ビルや団地などの新築物件に監視カメラを積極的に設置したためである。ただし、監視カメラの急速な普及によって中国市場では2016年以降、出荷数量が減少に転じると予測されている。この影響によって、市場全体も横ばいまたは微減傾向となりそうだ(図1)。

図1● 監視カメラ市場予測(地域別)
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 監視カメラはアナログカメラ(CCTV)とネットワークカメラに大別され、市場動向は両者で大きく異なる。以下ではそれぞれの動向と今後の見通しを紹介する。