2014年9月、NHKは世界最高性能となる、フルハイビジョンの16倍の解像度(7680×4320画素)と、通常動画の4倍の画面表示速度(120フレーム/秒)を実現する8Kスーパーハイビジョンカメラで撮影したFIFAワールドカップ ブラジル大会(2014年)の映像を公開した。圧倒的な解像度と色彩美に観客は皆、思わず息をのんだ。この8Kカメラに搭載された3300万画素のCMOSイメージセンサーの共同開発会社が、今回紹介するファブレス半導体ベンチャー、ブルックマンテクノロジである。

写真1 8K CMOSイメージセンサー
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写真2 8Kカメラ(アストロデザイン製)
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 ブルックマンテクノロジの設立は、2006年2月。静岡大学 電子工学研究所 教授の川人 祥二氏の技術を活用するために作られた会社で、会社の名称も「川(=brook)」と「人(=man)」に由来している。代表取締役社長(CEO)は青山聡氏であるが、代表取締役会長兼CTOは川人氏である。

写真3 川人会長(右)と青山社長(左)