より薄いパッケージと優れた集積化性能、より高い技術性能、そしてさらに競争力のある価格といったニーズへの対応が、半導体パッケージング分野におけるここ数年のトレンドになっている。基板を除き、WLCSP(wafer-level chip-scale package)とファンアウト技術がこういったニーズへの答えとなる。デバイスを埋め込むためにプリント基板を使用することは長い間、構想どまりだったが、受動部品の集積においては既にビジネスになっている。

 新しい流れは、プリント基板をパネル技術として使用し、デバイスを封止したり再配線層に利用したりすることだ。埋め込みウエハー/パネル・レベル技術はこういったニーズに対応するのに、いくつかの点で役に立つ。ここでは、埋め込みダイ(チップ)のパッケージングは異なるアプローチではあるものの、有力な手法である。部品を埋め込むことで、優れた集積化と熱管理、短い配線を実現可能だ。

 問題解決のための戦略立案と量産は既に始まっており、日本においてはTDKとテラプローブが、欧州においてはオーストリアAT&S社がそれぞれ取り組んでおり、さらに米国においてはGeneral Electric社が開発と特許ライセンスのレベルで関わっている。そのため、数千万個は既に生産されていて、2014年の売上高は1000万米ドルを超えた。

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