地味で見逃してしまいそうな展示会入口の看板
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 日本ではあまり知られていないかと思いますが、2015年5月6日から米国ボストンのBoston Convention & Exhibition Centerで「BIOMEDevice」というイベントが2日間にわたって開催されました。

 イベント名が表すように、医療用電子機器関連の展示会と技術カンファレンスで構成されています。合わせて「Design & Manufacturing, Electronics New England」「Plastec New England」「Quality Expo Showcase」も同時開催されています。

 全部合わせると400社近い企業が参加していますが、いずれも1~2コマの小さなブースばかりなので、かなりコンパクトなショーです。しかし、来場者数はかなりなもので、会場内は混雑しています。オープンセミナーは満席状態で、まわりを立ち見の聴講者が囲んでいます。

多様な機能が付けられたメンブレンスイッチ。CSI KEYBOARD社の出展
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 このような特殊な医療技術のイベントがボストンで開催されるのには、それなりの理由があります。医療技術で世界をリードしている米国ですが、地域的にはかなり偏りがあります。その中心の一つが、北東部のニューイングランドなのです。これには、ボストンにある Massachusetts General HospitalやHarvard University、MITなどの存在が大きいようです。関連してニューイングランドには、多くのベンチャー企業が事業を展開しています。

 材料からはじまり、機械加工や成形加工、レーザー加工、エッチング加工、部品、組み立て、パッケージなどの受託加工サービスを手掛けているメーカーが多く出展しています。加工装置のメーカーもあり、プリント基板メーカーも少なからず出展していますが、ほとんどがフレキシブル基板メーカーです。メーカーではありませんが、設計サービスやシミュレーションサービス、評価試験サービスなどの企業も少なくありません。

各種フレキシブル基板やフレキシブルヒーターの加工。all flex社の出展
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医療用機器の設計開発のサービス。nova biomedical社の出展
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