電子情報技術産業協会 (JEITA)は2年に一度、電子部品の現状や、10年後までの今後の動向、さらには将来への夢をまとめた「電子部品技術ロードマップ」を発刊している。本稿では、最新版の「2024年までの電子部品技術ロードマップ」(詳細はこちらから)に掲載されたコンテンツの中から、今後大きな進化が予測される技術について、日経テクノロジーオンラインの読者にぜひ知っていただきたい10テーマを抜粋し、2回に分けて紹介する。

 10テーマは次の通りである。いずれも今後10年の電子機器を予測する上で欠かせない技術要素である。

(1)セラミックコンデンサ
(2)基板内蔵技術
(3)電子部品の車載対応
(4)ノイズ対策部品
(5)無線モジュール
(6)インターフェースコネクタ
(7)タッチパネル
(8)生物エレクトロニクス
(9)電源
(10)MEMSデバイス

(1)セラミックコンデンサ:1005から0603への切り替えが進む

 積層セラミックコンデンサは2012 サイズから1608 サイズ、そして1005 サイズへと小型化が急速に進展してきた。これは電子機器の小型化と高機能化にともなう電子部品の小型化要求と員数の増大、とりわけ携帯通信機器の市場拡大が大きな牽引力となっている。現在では携帯電話機やデジタルオーディオ端末における0603 サイズの積層セラミックコンデンサの採用が急速に進み、さらに超小型0402 サイズの採用も拡大しつつある。

 図1は積層セラミックコンデンサの2024 年までのサイズ別トレンドを示している。2018 年ごろには0603 サイズが1005 サイズを抜き最大の構成率となる。 また、0402サイズは2020年には構成率が15%を超えると予想される。

図1 積層セラミックコンデンサのサイズ別トレンド
[画像のクリックで拡大表示]