2015年3月28日付の東洋経済のインタビューで、鴻海精密工業(Hon Hai Precision Industry、以下HH)のCEO(最高経営責任者)である郭台銘氏がシャープへの出資交渉再開を訴えている。内容は、1)経営参画を前提とした本体への出資を提案、2)ビジネスモデル変更を図り、経営陣に収益創造への圧力を加える、3)現時点では経営陣、銀行団ともに接触なし、など。

 シャープから見ると、許容しにくい内容と考えられ、銀行団も、ガバナンスの混乱などを恐れる可能性があり、早期実現の可能性は低いと見る。現時点では銀行管理下を抜けていないシャープと、郭CEO一人に絶大な権限があるHHグループとの組み合わせには若干無理があると言わざるを得ない。