瀬川 木下さん、お忙しいところ、今日はありがとうございます。実はね、今回の対談は「やさぐれ放談」というコラムなんですよ。それで、コラムの副題が「会社を辞めちゃったおじさんたち」。
木下 おじさんたち…。
瀬川 このコラムでは、いろいろな人をゲストに呼んで放談しようと思っているんだけど、その栄えある1人目が女性の木下さんで、いきなり副題が崩壊しちゃった(笑)。
木下 私、気持ちはおっさんなので(笑)。
瀬川 この対談は、僕や長岐さんのような別に有名でも何でもない普通のおじさんが、自分の人生について話すことで何か面白いことがあるかもしれないという趣旨です。2人の共通項は、大きい会社で長いこと働いていたけれど、人生終わりじゃなくて、まだまだ何かをやろうぜというエネルギーが残っているというところ。やっかいなおじさんたちなんです。
実は、今回のゲストとして、「仕事が変わっても、独立しても、結構平気なんだよね」というおじさんを探そうと思ったの。でも、候補を考えていたら、最初に木下さんの顔が思い浮かんだんです。
木下 そういうことですか。
瀬川 うん。木下さんは環境が変わっても、いつも元気に新しいことを始めますよね。仕事というのは、単に金儲けだけではなく、社会的に意味のあることもやっていきたいじゃないですか。それを実践していると思うので、ぜひ今日はそういう話を聞きたいなと。
木下 ああ、そういうことで呼ばれんだ(笑)。ありがとうございます。
瀬川 今、大学にいるんですよね。
木下 はい。大学院生なんです。
長岐 え? 大学院? あの、ちょっとよく分からない。プロフィールを読んでも、さっぱり分からないですね。
瀬川 ああ、これはきちんと話さないと分からないね。かいつまんで、まずは自己紹介をお願いできますか。