東日本大震災で打撃を受けた「サメの街気仙沼」を応援するプロジェクトに着手したかなりあ社中は、今年3月に仲間が集うサメ食の会を開催した。実は、それに先立つこと数カ月前、2014年末ころから少しずつ着実にプロジェクトは進行中。果たして、これまでに何を為してきたのか。まずは、社中の長老が一つのプロジェクトを振り返る。
こんにちは。すっかりおやじキャラが定着してしまったのではないかと心配が極まっている、かなりあ社中の臼井です。
前回、かなりあ社中のマネージャー役を務める高橋(ジャーマネ)が報告してくれた通り、久しぶりにサメを食べて多少元気は回復したものの、実は結構落ち込んでいました。何せ、このところ失敗続きでして…。
そうです。先日開催した「サメを食す会」に至るまで、もちろん我が社中はビジネス開発に邁進していたわけです。昨年の11月に築地市場で開催されたお魚の見本市「Fish1グランプリ」でサメの魅力を改めて目の当りにし、サメの市場をつくるためには老若男女にもっとアピールせねばと決意を新たにしたのですから。
まずは、これまで「サメ」がリーチできていなかった層を掘り起こそうということで、ビジネスのターゲットを若い女性に絞ることにしました。なぜなら、サメはコラーゲンやコンドロイチンが豊富なヘルシー食材。「おいしく美しくなる」というコンセプトなら、やっぱり女性かなというシンプルな理由です。
身近にいる女性の協力を得ようと、日頃から、かなりあ社中の活動に興味を抱いてくださっている希少価値人材の1人で、某情報機器メーカーの広報を担当しているエミさんに白羽の矢を立て、サメの魅力を強烈アピールしてみたのでした。昨年の11月ころのことです。
サメの街気仙沼構想推進協議会の事務局長で、中華食材大手「中華・高橋」の社長を務める高橋滉さんを交え、これまでの経緯を説明し、サメ関連のビジネス開発の目的などを共有しました。フムフムと聞いていたエミさんが、キラリと目を光らせた瞬間。それは「けっぱり」の話を高橋社長がしてくれた時でした。
「けっぱり…ですか?」
「はい、尾っぽに近い部位で、1本からとれる量も非常に少ない希少部位なんです。動きの多いところですから身が引き締まっていておいしいし、何よりコラーゲンやコンドロチンが豊富なんですよね」
高橋社長の説明も気のせいか、いつにも増して熱がこもっていました。
「この部位を図解するとこんな感じです」