米Apple社のタブレット端末「iPad」(9.7型と12.9型)の生産動向は以下の通りである。2014年は1月後半から調整色を強め、第1四半期の生産台数は最終製品ベースで700万台前後、部品ベースでは800万台以下に終わった。同年第2四半期も従来予想通り、QOQ横ばい圏の700万~800万台にとどまったとみられる。

 年末商戦への備えやマイナー修正機種の投入に向け、2014年7月からは想定通り再び増産モードに入った。生産規模は、同年第3四半期で700万~800万台だったと見ている。問題は第4四半期だ。新製品発売にもかかわらず生産は低調で、1200万台にとどまったと見ている。第4四半期だけでみると、YOYで4割もの減少となる。年間ベースでは3500万台前後(YOYで2割減)だったと見ている。

 2015年第1四半期は、現時点では低調が続くと予想され、500万台以下(QOQ6割減、YOY4割減)を見込む。2015年第2四半期は500万台とYOY5割近い減少が続くと見ている。2015年通年では3000万台(YOY-14%)を想定している。現時点では想定していない値下げなどが実施されれば、上方修正もあり得るだろう。

 長らく市場で議論されている大型タブレット端末(12.9型)については、2015年1月下旬時点では、生産開始は部品ベースで同年5~6月、組み立てで同年6~7月が最速と見ていた。今回はこれをそれぞれ9~10月、10~11月に再度変更する。年間生産台数については500万台程度の見通しで変更しない。