Drik Hoheisei氏
Drik Hoheisei氏
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 世界で自動運転車の開発が加速している。IT業界の雄である米Google社、大手完成車メーカーに加えて、メガサプライヤーが開発に挑む三つ巴の様相だ(関連記事:日経Automotive誌2015年3月号の特集「グーグルカーの破壊力」)。世界最大のサプライヤーであるドイツBosch社で自動運転開発を率いるDrik Hoheisei氏(Member of the Board of Management)に最新状況を聞いた。

開発計画を知りたい。

 2020年までに実現するのは、駐車場の入り口で人がスマートフォンを使ってクルマを呼ぶと、自動で来てくれるような自動運転車だ。

 専用道路などで自動で車線を変えたり、追い越したりできる車両は2020年~2022年ごろだろう。当面は運転者主権が前提の半自動運転車。完全自動運転車はその後で、問題点を一つひとつ解決することで開発が進むだろう。

地図ベンダーのオランダTomTom社と提携した。

 自動運転技術には高精度な地図がいる。レーンの違いなどが分からなければならない。10cm程度の誤差がいるとみている。我々には地図を作るノウハウはない。地図ベンダーの力が必要だ。ただし高精度な地図が必要なのは、都市部。渋滞時や高速道路の自動運転には必要ないだろう。