イラスト:ニシハラダイタロウ
イラスト:ニシハラダイタロウ
[画像のクリックで拡大表示]

 「まるで、ゆでガエルみたいだ」と言うときがある。ジッとしていて、緩やかな周囲の環境変化に気付かず、気付いたときにはもう遅いという、カエルに例えた警句である。

 実際には、カエルはちょっとした温度変化にも敏感で、煮立つまで分からないなんてあり得ないと言うことだが、この話、よくできている。いつも、ビジネスマンは周囲の環境変化に機敏に対応する必要があり、本質を突く話だ。

 よく見ると、このゆでガエル現象はいつも身近にあると言ってもいい。日常の業務に慣れてしまったり、上司の叱咤(しった)になれたり(笑)、次から次に仕事が回って来て、深く考えないでもそれなりに何とか成っていると、知らず知らずに、ゆでガエルと同じになってしまうのだ。

 そして、ここが一番問題になるのだが、ゆでガエル現象はよくあることなので、大した弊害はないと思ったら大間違い。ある日突然、不幸な目に遭ってしまうのだ。