読者のみなさんはネットカフェを利用したことがあるだろうか。出先で小1時間程度ならスターバックスやマクドナルドでも十分に仕事ができる。ただ、2、3時間はかかりそうだとなると、普通のカフェやファストフードでは落ち着かないもの。それに、長時間滞在して飲み物をお代わりする際、パソコン(PC)やカバンをいちいち片づけるのも面倒だ。そこで私は、出先で少し腰を落ち着けて仕事をする必要が出た時など、個室のあるネットカフェを利用することがある。上海から最終便で名古屋に着き、深夜バスに乗り継いで東京に移動するはずがフライトが大幅に遅れてバスに乗り遅れ、名古屋駅前で見つけたネットカフェの個室で一夜を明かしたこともあった。

 少し規模の大きい店になると、個室も、仕事用、映画・まんが観賞用、ゲーム用と用途によってタイプが分かれているところが多い。どの部屋もデスクトップPCがあるのは共通しているが、仕事用の部屋にはオフィス用の机とイス、映画・まんが観賞用はモニターがワイドスクリーンで、マッサージ機能のついたリクライニングのイスか、イスの代わりに寝転がれるマット、ゲーム用はオンラインでの対戦がストレスなくできるハイスペックのPCが装備されていることが多いようだ。

 こうして日本では時折ネットカフェを利用する私だが、仕事と生活のベースを置く中国では、使う必要が生じたことがないので一度も入ったことがない。ただ、ネットカフェ自体はたくさんあって、在住日本人の多い上海には、まんがを充実させた日本人向けの店もある。しかし一般的にはまんがは置いておらず、若者がゲームを目的に利用することが圧倒的なようだ。

上海の駅ビルにあるネットカフェ。ガラス張りで店外からも中の様子が見えるような造りになっている。全員、ネットゲームをしていた。
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