「ビズラボ」をしていると、参加者が童子(どうじ、わらし)のように見えることがある。童子の意味は、現代では子供および児童、児童福祉法でいうところの満18歳未満の者を指すが、私の言う童子は仏様の王子、つまり菩薩のことである。

 少し説明が必要だ。仏様の世界の順番では、童子(菩薩)は仏様の次の位(くらい)であり、お釈迦様の前生時代の称号でもあるらしい。衆生(大衆)を救うために多くの修業をして、いつでもその任に当たることが役割だというのだから、凄い人(?)である。

 仏様に従う者として、薬師仏における十二神将や不動明王の八大童子、千手観音の二十八部衆などが有名だ。よく聞く童子の名として、酒呑童子 (しゅてんどうじ) や茨木童子 (いばらきどうじ) 、矜羯羅童子 (こんがらどうじ) 、制多迦童子 (せいたかどうじ) などが挙げられる。

 受け売りの解説で恐縮だが、ビズラボで熱が入って集中して議論していると、何やら受講者がこの童子のように見えるのだから不思議なことだ。何が不思議かといえば、それまではあまり活発ではない人が、思い切り突飛な発想で次から次にアイデアを出したり、誰かのアイデアをこれまたとんでもない発想でさらにぶっ飛ばしたりする。そんなことが現実に起こるからだ。