あけましておめでとうございます。昨年は「日経Automotive Technology」と「日経テクノロジーオンライン」をご愛読いただきましてまことにありがとうございました。新年から日経Automotive Technologyは「日経Automotive」に誌名変更し、新たな体制でスタートいたします。ことしも引き続きよろしくお願い申し上げます。

 さて、2015年は自動車業界にとってどのような年になるでしょうか。弊誌では、安全・環境の技術が一層進化する年になると思っています。

 日本最大の自動車メーカー、トヨタ自動車は2014年秋に2015年から日米欧で発売するほとんどの車種に、新しい自動ブレーキシステム「Safety Sense」を標準装着すると発表しました。これにより、小型車から高級車までフルラインで自動ブレーキの装着が始まります。コストを低減するため、新しいクルマづくりの仕組みである「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」に沿ったユニットとして、標準化を進めて大量導入できる体制を作りました。

 ミリ波レーダーとカメラを組み合わせた上級車向けの「Safety Sense P」では、障害物として車両を検知した際にブレーキによって速度を低減できる量を、従来「クラウン」などで使用していたミリ波レーダーの30km/hから40km/hと高めています。また、歩行者を検知できるようになったのも特徴です。

 ホンダも新しい自動ブレーキシステム「ホンダセンシング」を、2月に発売する新型「レジェンド」から搭載し始めます。こちらは60km/hからの衝突回避が可能としており、トヨタのSafety Sense Pと同様に、歩行者を検知して衝突を回避する機能も備えています。

 このように、トヨタとホンダからは新世代の自動ブレーキシステムが登場し、従来に比べてより早い速度で衝突を回避できるようになっています。追従する他社からも、こうしたシステムが登場してきそうです。

新型「レジェンド」
新型「レジェンド」