前回まで
日経テクノロジーオンラインの鬼編集者から、「社中の皆さんで何かを企画して、リアルに開発してくださいね~」と無理難題を提案された、かなりあ社中の面々。ソーシャル・リーマンズの腕の見せ所と、真剣に検討を開始した。社中の若手エースが目を輝かせながら、「サメですよ、サメ」と、気仙沼のサメに関する開発の構想をぶち上げたはいいものの、サメのことをほとんど知らないメンバーたち。企画のヒントを探るため、まずは現地の状況に詳しい達人の意見を拝聴することに…。

 こんにちは。かなりあ社中の臼井です。

 当コラム「ソーシャル・リーマンズが行く!」でこの秋から始まった「ビジネス開発編」も3回目を迎えました。まあ、これまでの2回を読んだ方は、「どうせ、バブルの時代を謳歌した“おやじ”が、お気楽に参画しているんだろ」と思っているかもしれません。でも、それは誤解ですよ。結構、真面目に悩んでいます。このままいくと、いいかげんな「おやじキャラ」が定着してまうのではないかと、少々危惧しております。

 会社で製品を企画する方が、むしろ馴染みがあって簡単かもしれません。なぜなら、「自社の保有技術を使い、既存ユーザー層にアピールする形で売り上げと利益目標はこれぐらいに設定し…」といった感じで、企画をつくり上げる前提条件が限定されているからです。「フリーハンドで好きなように企画してみてね」というお題は長年、会社生活どっぷりの人間にはかなりのチャレンジであることを痛感している次第です。

サメの達人に会いに行こう!

 さて、前回は、かなりあ社中のエースである山本(やまけい)が気仙沼のサメについて熱く語っていました。話題はミラノ万博や東京五輪まで飛び、何だか分からないけれど「サメにまつわる何かを、作ってみたい!」と、やまけいの目はキラキラと輝いていたのでした。

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 そのやまけいが「この人に会いに行きましょう」と、話したところからが、今回の話です。やまけいが「この人」と呼んでいたのは、中華食材の大手企業「中華・高橋」の高橋滉社長です。お会いしたのは、大型連休が終わって間もない今年の5月のことでした。実は、かなりあ社中は、昨年11月に開催した東北ツアーで高橋社長に1度お会いしています。それは、前回も少し紹介した「サメの街気仙沼構想推進協議会」をツアーで視察した際のこと。高橋さんは、この協議会の事務局長を務める人物です。

 協議会は、フカヒレではなくサメという埋もれた地域資源を磨き直すことで、水産業の枠に収まらない地域ブランディングを目指しています。出会いから半年、やまけいがアポイントをお願いし、再びお話を伺って開発に向けた具体的なヒントを得ることにしました。サメにかける情熱と思いでは高橋さんに勝る人はいないでしょうし、大手企業の社長さんとは思えない親しみやすく、気さくなキャラクターが超魅力的な人物です。

 かなりあ社中の4人や、日経テクノロジーオンラインの鬼の編集者F氏などが東京・丸の内に集まり、高橋社長にインタビューの時間をいただきました。

 「そもそもサメと気仙沼ってどんな関係があるんですか?」