日本の半導体製造装置市場は、2014年から2015年にかけて成長が予測されています。投資の中心となるのは、メモリー、パワー半導体、そしてMore-than-Moore技術です。SEMIの調査によると、2014年に日本では100億米ドルを上回る金額が、半導体製造装置ならびに材料に支払われます。半導体製造装置の需要に限っても、2015年には42億米ドルまで成長すると予測されています。

※ Mooreの法則に従ってスケーリングしない機能をデバイスに取り入れる技術

 この半導体製造装置・材料国内市場の成長は、12月3日~5日に東京ビッグサイトで開催されるSEMICON Japan 2014においても、ひとつのテーマになるでしょう。本レポートでは、日本が依然として半導体産業の重要地域であることを、7つの事実から明らかにします。

事実1:半導体前工程生産能力では日本が世界1位

 最新のSEMI World Fab Forecastレポートによると、2014年8月時点の推定で、日本は全世界の前工程生産能力のうち実に22%を保有しています(図1、ディスクリートを含む)。17%を保有する韓国、18%を保有する台湾を抑えて、日本は世界のトップに立っているのです。

前工程生産能力の国別シェア
図1●前工程生産能力の国別シェア
出典:SEMI World Fab Forecast, August 2014

 300mmファブの生産能力では、日本は世界の19%を保有しており世界第3位。首位は27%を保有する韓国、2位は24%を保有する台湾です。200mmでは日本が他地域をリードしており、保有する110を超える月産1万枚以上の量産ファブで、マイコン、MEMS、センサー、アナログ、パワーデバイス、LCDドライバー、その他さまざまなMore-than-Moorデバイスを生産しています(図2)。SEMIはこうしたファブについて、これから2020年にかけて急成長が見込まれるIoTデバイスの量産プラットフォームとなる可能があると考えています。

図1●前工程生産能力の国別シェア
図2●300mm、200mmファブの生産能力国別シェア
出典:SEMI World Fab Forecast, August 2014
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