SDI(Software-Defined Infrastructure)は、米Intel社が開発に取り組んでいるIT基盤技術。プロセッサー、ストレージ、ネットワークなどのハードウエアを共通の「リソースプール」に登録しておいて、アプリケーションソフトウエアからの要求に従って、自律的に割り当てる。

 現在のデータセンターでは仮想化技術の導入が進んでおり、かつてのようにアプリケーションが特定のサーバーにひも付けされて、そのサーバーだけで稼働する構成は減少しつつある。だが、アプリケーションが要求する負荷や特性に応じて、適切な処理能力を割り当てることは難しい。

 例えば、暗号処理を必要とするアプリケーションを効率的に処理するには、共通鍵暗号方式の米国標準である「AES(Advanced Encryption Standard)」を処理できる命令セットを持つプロセッサーを割り当てることが望ましい。SDIではそのために、「AESを処理できる命令セットを持つプロセッサーを搭載」という情報をサーバーの属性として登録しておいて、その属性情報にもとづいてアプリケーションに適切なサーバーを割り当てる。

 SDIは大きく3つの機能を提供する。1つは、エンドユーザーに提供するサービスレベルを保証する「サービスの保証」。もう1つは、各種アプリケーションに適切なハードウエアリソースを割り当てる「プロビジョニング管理」、そして3番目が、サーバー、ストレージ、ネットワークなどのハードウエアを管理するリソースプールである()。

SDIが提供する3つの機能と構成要素
SDIが提供する3つの機能と構成要素
出典:インテル
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