自分では当たり前のことでも、そうではないと言う人がいる。十人十色、それぞれの考え方があってもよいと思うのだが、これだけは譲れない。夢に責任があってたまるか。
「私は多喜さんのお話を聞いて、夢がドンドン広がっていくのでうれしいのですが、会社に帰ってその話をすると、叱られるのですよ」。
「えっ、叱られるって何で?」。
「『そんな夢みたいな話をして、その夢が現実にならなかったら誰が責任をとるんだ』って、上司に叱られるんです」。
これは本当の話である。私は絶句した。夢を語って叱られるとは…。
私はよく夢を見る。寝ている時も見るが起きている時も見る。いや、仕事をしている時に夢を見ると言うか、よく夢を語る。
夢を語るのは楽しいではないか。自分はこうなりたい、こうしてあげたい、こうなったらイイ…。とにかく夢を語る時、私は嬉しい気分になる。
元々、夢と言うのは、将来実現させたい事柄のことであるから、夢を見るのは悪いどころか、良いことであるのは間違いない。