連載主旨
 「決まった手順通りにやれば単位をもらえる」「大切かもしれないけど退屈」――。そんな常識を覆す“実験講座”が存在する。筑波大学情報学群の実験講座「組み込み技術キャンパスOJT」(以下、COJT)だ。「最小限の課題さえこなせば、あとは自由に好きなモノを作っていい」「その道の専門家をインストラクターとして招聘」「開発用の部屋は24時間365日利用可能」と、学生たちにとってはまさに夢のような環境が与えられている。

 もちろん、夢のような話ばかりではない。未知の技術的課題との遭遇、はるか先を行く優秀なクラスメート、迫り来るデッドライン…。開発の過程で直面する困難は多い。単位を取ることだけが目的なら、COJTを受講する必要はない。それでもあえてCOJTを選んだ学生たちが、悪戦苦闘の日々をリアルタイムで発信する。