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植物工場

国内電機メーカーが本腰、半導体工場の再利用も

大下 淳一=日経テクノロジーオンライン
2014/08/22 00:00
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富士通の低カリウムレタスの生産ライン(出典:富士通)
富士通の低カリウムレタスの生産ライン(出典:富士通)
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 光や温度を人工的に制御した環境で農作物を育てる「植物工場」。その事業化の動きが相次いでいる。これまでは農業とは縁が遠かったエレクトロニクス企業などを巻き込んだ“異種格闘技戦”の様相を呈し始めた。

 参入各社は植物工場を、センサーネットワークやクラウド、LED照明、再生可能エネルギーといった新技術の実験場として活用するとともに、“安全・安心な食”に対する世界的な関心の高まりを受けて、新たな輸出産業に育てようと目論む。空洞化が叫ばれる国内製造業の“受け皿”となっている側面も見逃せない。

 ここにきてとりわけ目立つのが、大手エレクトロニクス企業の注力ぶりだ。代表格といえるのが富士通。同社はクラウドサービス事業の注力分野の一つに食品・農業を掲げ、食・農クラウド「Akisai(秋彩)」を提供中(関連記事1)。2014年7月には、植物工場における作業実績や育成情報をロット単位できめ細かく管理できる生産管理システムを、Akisaiのラインラップに追加した(同2)。

半導体製造技術とクラウドを生かす富士通

 富士通はAkisaiの効用を自ら検証する場として、「会津若松Akisaiやさい工場」を福島県会津若松市に立ち上げた。同市に拠点を置く会津富士加工が持つノウハウを活用し、カリウム摂取量が制限される腎臓病患者などに向ける低カリウムレタスを生産している。この工場がユニークなのは、遊休施設となっていた半導体クリーンルームを転用した点だ。「通常の栽培環境よりも雑菌が桁違いに少ないため、日持ちのする野菜を作れる」(富士通)。

 遊休施設を活用するだけでなく、「半導体のロット/品質/原価管理のノウハウを農業に適用する」(富士通)試みでもある。このため、富士通は会津若松Akisaiやさい工場の生産管理担当者に、半導体生産を担当してきた技術者を配置した。今後はAkisaiを活用し、栽培環境と作物品質の相関などを定量化していきたい考え。その成果を、Akisaiを植物工場分野に広く展開していく上でのリファレンスデータとして活用する狙いである。

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