連載主旨

日医文化総研が刊行する文化情報誌『知遊』では、2003年の創刊から毎号「ヒューマンドキュメント・医療機器を開発した人たち」と題する企画を連載している。同社のホームページでは、企画趣旨を次のように説明している。

――医療機器の開発は、新しい治療法を生み出し、人の命を救い、患者QOLの向上をはかり、短期のうちに疾病からの回復を可能にし、より早く社会復帰する環境を促進します。このような医療機器を開発した功労者は、記録にとどめられ、世に広く知られ、後世に伝えられるに値します。それがまた、功績に報いる道でもあります。しかし、開発の苦しみも喜びも、それが記録されなければ、多くの人がそれを知るすべはありません。そこで医療機器の開発現場に光を当て、秘められた開発物語を掘り起こし、開発過程をドキュメントの形式で記録し、出版して世に広く知らしめ、後世に残すことを当企画の目的としています――

本コラムでは、知遊に掲載された同企画の中から幾つかの記事を紹介していく。