Steve Jobs氏がApple社成功の要因の一つとして、同社が技術と社会学の両方を重視して美術にも関心を寄せていたと話したのは、技術業界でよく知られている。「The Gate」(同スペースのWebサイト)と呼ぶスペースは、シリコンバレーで利用されていない工場を活用して、技術者と美術家に新型のスペースを提供している。

 2014年2月に設立されたThe Gateは、シリコンバレーの技術系ベンチャー企業や美術家が「モノ」を製造する「Makers」と呼ばれているコミュニティーを集めようとしている。The Gate、Development & Eco-System ManagerのCheryl Edison氏によると、The Gateは「創造力とビジネスの組み合わせによって、イノベーションを活気づけることを目指している」。

 The Gateは、米サンフランシスコ市の東にあるオークランド市の隣サンレアンドロ市にある。約9万2900m2の1940年代に建った工場の2階を利用している。以前は自動車メーカーであるChrysler社やトラクター・メーカーのCaterpillar社が利用していた。建物の1階は、ショッピング・モールになっている。Edison氏によると「ビルの持ち主SKB社は、ビルの空いた2階の活用法を約4年間に探った」という。「私は、ビルの空間を見て、技術系ベンチャー企業や美術家が集まれるスペースにできると考え、SKB社に納得させた」。

The Gateとなった元工場はChrysler社が使っていた
The Gateとなった元工場はChrysler社が使っていた