スマートフォン(スマホ)の新興ブランドとして2年ほど前から注目を集め始めている中国Xiaomi社(小米科技)の勢いがいよいよホンモノになってきた。同社は2014年7月2日、今年1~6月期のスマートフォン販売台数が前年同期比271%増の2611万台に上り、既に2013年の1年間に売り上げた1870万台を早々と上回ったことを明らかにしていたが、その後、世界の中で無視できない存在に成長しつつあることを裏付けるデータが調査会社によって相次いで発表されたのである。

 まず調査会社のStrategy Analytics社が2014年7月31日に公表したレポートで、同四半期のスマホ世界シェア(出荷台数ベース)でXiaomi社が1510万台、5.1%で5位に躍進したことを明らかにした()。レポートによると、Xiaomiが世界トップ5入りするのはこれが初めてのこと。このランキングでは6.8%の中国Huawei社(華為)が3位、5.4%の中国Lenovo社(聯想)が4位と、中国系が3~5位を独占したのだが、前年同期との比較で見ると、Huawei社が4.8%から2.0ポイント上昇、Lenovo社がやはり4.8%から0.6ポイント上昇しているのに対し、Xiaomi社は1.8%から3.3ポイント上昇と、他の中国系2社を上回る伸びを見せた。

表●2014年第2四半期のスマートフォン世界出荷台数上位ブランドとシェア
出所:Strategy Analytics
2014年第2四半期のスマートフォン世界出荷台数上位ブランドとシェア

 その後、2014年8月4日には調査会社のCanalys社が、同年第2四半期の中国市場におけるスマホのブランド別シェア(販売台数ベース)で、Xiaomi社(シェア14%)が、韓国Samsung Electronics社(同12%)を抑えて首位になったことを明らかにした。Canalys社によると、Xiaomi社がトップに立つのは中国市場でも今回が初めて。同年第1四半期はXiaomi社が10.7%、Samsung Electronics社が18.3%だったというから、Xiaomi社の躍進ぶりはもとより、1四半期で6ポイント以上も落としたSamsung Electronics社の失速も目立った。