「部長から画期的な新商品を考えるように指示されたけど何を作ったら良いのだろう」

「このアイデアは前も考えたから、どうせだめだと思うよ」

「アイデア出しの会議を開催したけど、いつも同じような発想ばかりになるよね」

 最近、開発現場では上記のような声を良く聞きます。このような状態がイノベーションを阻害する5つの壁のうち、第1の壁「発想の壁」に阻まれた状態です。発想の壁とは、「既存の思考の延長でしか発想ができず、発想したとしても自己否定してしまい、新たなアイデアが出ない状態」を指しています。今回から2回にわたって、発想の壁に阻まれる原因と壁の乗り越え方を解説します。その1回目である今回は、そもそも何を発想すべきかの認識をそろえた上で、発想の壁の原因を考えていきます。