モジュラーデザイン(MD)の第一人者である日野三十四氏(モノづくり経営研究所イマジン所長)は、自動車メーカーの技術者になりたての若い頃、事務所にあった研究報告書や実験速報などを片っ端から読み漁ったそうです。「先人の経験の上に自分の知識を上乗せするという仕事のスタイルをこの時に確立した」。先輩たちの意図、思索、検証結果、考察などを全て吸収したことにより、同じ失敗を繰り返すことがなかったといいます。
上記は、2014年6月末にスタートした新連載「一人の技術者がモジュラーデザインを確立した軌跡」の第1回の内容です。この記事が日経テクノロジーオンラインのテーマサイト「設計・生産」において、2014年6月18日~7月7日のアクセスランキングの第2位に入りました。
同4位は、7月初めスタートの新連載「イノベーション5つの壁」の第1回。新規事業にチャレンジしつつも失敗した2つの事例を紹介し、それらから得られる5つの阻害要因(壁)を説明しています。2つの新連載の第1回が、ともによく読まれるという結果になりました。
以前からの連載記事も多くのアクセスを集めています。「R&Dマネジメント 成功事例と失敗事例」は、最近の回が1、3、6位に入りました。「ものづくり技術者が見たスパコンの世界」の第11回も5位になりました。
ランキング上位を連載記事が占める中で、9位は山手線の次世代電車E235系についてのニュースでした。E235系は、社内外の状況をネットワークで監視し、駆動にSiC(シリコンカーバイド、炭化ケイ素)製半導体を用いるなど、今どきの新技術を多用します。そのため、日経テクノロジーオンラインの読者の興味を集めたようです。
11両編成のうち1両は既存車両からの改造とのこと。記事にはありませんが、種車が何か気になるところです。現在走っている山手線用E231系の10号車に組み込んである、車齢が比較的若くドア配置が変則である「サハE231-4600」を改造(転用?)するというのが、マニア間の定説になりつつあるようです。