アクセス記事ランキング(6/7~7/6)
クルマ
1 BMW社の「i3」、「リーフ」や「i-MiEV」との最大の違いはブレーキの減速感
2 Fiat社、アルファロメオブランドのスポーツカー「4C」を国内で発売
3 Part.1:結果の分かれ目
4 ダイハツ「コペン」、外板の13樹脂部品のうち11部品を取り換え可能に 専用サイトで仕様を公開へ
5 マツダ、排気量1.5Lのディーゼルエンジンを開発し国内の新型「デミオ」に搭載
6 ダイハツ工業、軽自動車のオープンスポーツ「コペン」を全面改良 外板を自由に取り換え可能
7 BMW社が新型「X6」を発表、2014年12月に発売
8 「レヴォーグ」は自動運転か
9 トヨタ、FCVを700万円程度で2014年度内に発売、「長い長いチャレンジの始まり」
10 中核となる自動車関連特許は20件、3つのグループに分類される
11 Volvo社「60シリーズ」、乗り味を楽しませる新開発パワートレーン
12 ぶつからないクルマ実車試験
13 ヤマハ、前2輪の125ccバイクを日本でも発売
14 Jaguar社、新アルミモノコック使ったSUVのコンセプト車「C-X17」を日本で初公開
15 「国内生産100万台維持」「軽自動車の自社生産」、日産のGhosn社長が明言
16 【クルマ】何が起こるか分からない変革期の自動車
17 トヨタ、異例の技術発表のワケ
18 光岡自動車、新型HEV「リューギ」を発売、「カローラ」のシステムを搭載
19 Ford社が新デザインのニーエアバッグを発表、2014年秋に「Mustang」に搭載
20 ホンダ、衝突シミュレーションをリアルに可視化する技術を開発

 日経テクノロジーオンラインのテーマサイト「クルマ」で、6月7日~7月5日に最も読まれた記事はドイツBMW社の電気自動車(EV)「i3」のインプレッションでした。(「BMW社の「i3」、「リーフ」や「i-MiEV」との最大の違いはブレーキの減速感」)

 記事を書いたのは、モータージャーナリストの御堀直嗣さん。1988~1989年に「FL500」、1990~1991年に「FJ1600」と自動車レースに参戦した経験を持ち、現在はフリーランスライターとして自動車関連をテーマに執筆活動をしています。

底知れぬトルク感

 その御堀さんの新連載「注目新車インプレッション」の第1回で取り上げた新車が「i3」。2013年7月に発表したEVで、日本では2014年4月に発売しています。1回の満充電で走行できる距離を延ばすため、車体の軽量化を追求。アルミニウム合金製のフレームにCFRP(炭素繊維強化樹脂)のアッパーボディを被せました。

 御堀さんは屋久島と東京で「i3」に試乗し、そのインプレッションを報告しています。実際に乗った第一印象は、加速性能。御堀さんは、このクルマの加速を「底知れぬトルク感」と表現しています。「もちろんモーターによる発進だから加速は滑らかである」(同記事より)。軽さを追求した車体がもたらす加速感は、読者の興味も高そうです。

「これだけ車重の軽いEVに170馬力のモーターを積んでたら、相当気持ちいいでしょうね。同じ最高出力だったら、モーターの方がずっと力強く感じるそうです」(たろうさん)

 日産自動車の「リーフ」や三菱自動車の「i-MiEV」の試乗体験と比べた大きな違いは、減速感の強さだったと御堀さんは感想を記しています。「回生を強めるためか、まるでエンジン車において低いギアで強くエンジンブレーキがかかったような明らかな減速効果を体感することになる。慣れないうちはこの減速感に驚くはずだ」(同記事より)。この減速感については、読者に賛否両論あるよう。

「回生をフルに生かしててワンペダルドライブを志向するというのはドイツらしい割り切りで好感が持てる。Golf Eも同様の味付けと聞く。一方、和製EVが違和感極小化を目指しているところは、消費者志向というよりは自らの主張への自信のなさが出ているのではないか。EVは新たな乗り物であり、その普及にはその持てる能力を100%発揮させるのが早道であり、決して今の車から違和感なく移行させるのが筋ではない。この点はHEVも同様であり、HEVを牽引するトヨタがあらゆる面で従来の車との違和感をなくすことに腐心するあまりシステムを複雑化させたことは世界市場でのHEV普及の障害になったといえる」(tidex21さん)

「ワンハンドルマスコンの電車と同じ発想ですね。でも、乗用車はトップギアーでアクセルペダルを離してのコースティング(惰性走行)に皆、慣れているから、運転しづらいと思います。確かに斬新さを狙った作りのようですが、そこまで必要なのでしょうか。むしろ、既存車と共用の部分を作りつつ、コストを下げる方が優先されるのではないでしょうか?」(かずさん)

 エンジン車との違和感をなくすのか、それともEVならではの感覚と割り切るか。今後、各社がEV関連で打ち出してくる乗り心地の一つの方向性を示すクルマになりそうです。