アクセス記事ランキング(6/2~7/2)
エネルギー
1 「温度差なしの摂氏100度以下で発電可能」、信州大学とエヌ・ティー・エスが発表、原理究明はこれから
2 いかにして、空気から燃料を作り出すか
3 30社のパネルを設置した福島空港のメガソーラー
4 燃料電池の加湿器廃止
5 1000V仕様に全面アスファルト舗装、滋賀の挑戦的なメガソーラー
6 「プレハブ工法」で組み上げた青森県八戸市のメガソーラー
7 周囲のラジオにノイズが! 原因は“パネル内配線のアンテナ化”
8 燃料電池の白金触媒
9 和歌山県、ダイオキシン汚染地を蘇らせた太陽光発電所
10 <第1回>シンフォニアテクノロジーの清掃ロボット
11 東京大学、量子ドット型太陽電池でセル変換効率26.8%を達成
12 リコー、室内光に最適化した完全固体の色素増感型太陽電池を開発
13 再生可能エネの出力変動問題、水素インフラで解決に道
14 いすゞ自動車とユーグレナ、ミドリムシ由来の次世代ディーゼル燃料を共同開発へ
15 TOTOが燃料電池モジュールの開発状況を明らかに、「量産できる状態になっている」
16 複数の監視システムを1つに統合した赤穂市のメガソーラー
17 トヨタ自動車、2015年に発売予定の燃料電池車では燃料電池システムのコストを1/20以下に
18 <第1回>群馬県中之条町、メガソーラーでエネルギー地産地消
19 Liイオン電池材料編●中国新興材料メーカーの台頭で、消耗戦に突入
20 SiC/GaNデバイスによる高周波スイッチングの可能性

 日経テクノロジーオンラインのテーマサイト「エネルギー」において、2014年6月2日~7月2日のアクセスランキングで最も読まれたのは、「『温度差なしの摂氏100度以下で発電可能』、信州大学とエヌ・ティー・エスが発表、原理究明はこれから」というニュース記事だった。ニュース記事が、コラムや特集・解説といった記事を押さえて1位になることは珍しく、新型の発電素子への読者の関心の高さをうかがわせた。エネルギーの多様化や携帯機器の利便性アップなど、新型の電池や発電素子は技術者にとって大きな関心事なのだろう。

ドライヤーで加熱すると発電

 同記事では、新型発電素子のデモの様子を伝えている。それによれば、試作した素子(セル)にドライヤーの熱風を当てると、間もなく同セルに接続した3個の赤色LEDが点灯するという。出力は、セルの温度が摂氏100度ぐらいのときで約0.88mW。そのときの電圧は約1.56V、電流は約0.57mAという。

 同記事によれば、発電原理はまだ分かっていない。素子の表裏に温度差を付けることで発電するゼーベック効果を用いた熱電変換素子があるが、素子の表裏にほとんど温度差を付けなくても発電するのでそれとも違うという。

 同素子を開発したのは、信州大学繊維学部教授の村上泰氏とエヌ・ティー・エス。同記事によれば、開発のきっかけは、3年半前にエヌ・ティー・エスがたまたま手掛けていた材料で電圧と微弱な電流値を観測したことだという。この新型素子にご興味のある方は、是非、同記事をお読みください。