次期「iPhone」に気圧、温度、湿度のセンサーが搭載されるのではないか。そんな噂が駆け巡っている。インターネットの検索エンジンに「iPhone 6」と「センサー」を入力して調べてみると、基本ソフト(OS)の次期版として米Apple社がリリース予定の「iOS 8」の開発キット(SDK)に、気圧センサーなどから情報を取得するためのコード(API)が見つかったことが噂の根拠になっている。この噂を知って、記者は「ユーザー参加型センシングを応用したアプリがもっと多く出てくるのではないか」と思った。
参加型センシングとは、複数のユーザーが携帯しているセンサーのデータを面的に集める技術だ。身近なところでは、気象情報を提供しているウェザーニューズが実施中のサービスがある。事前に登録したユーザーが、専用端末または専用センサーを使って同社のサーバーに天気の状態のほか、気温・湿度・気圧や雲の様子などを送る。同社は、その情報を活用してきめ細かな気象情報を提供している。
広範なエリアでセンサー情報を集める手段には、センサーネットワークがある。しかし、スマホを使うとシステムの構築は簡単だ。スマホは、過疎地を除くとほとんどの地域を面的にカバーするのに十分なユーザーを抱えている。環境センシングに必要なセンサーを備えれば、ソフトウエア(アプリ)の開発でシステムを作れる。