以下は、これまでにない新しい商品の企画・開発を行うことになったあるものづくり企業の一幕です。

技術担当副社長:「今までとは全く違う画期的な商品企画ができたな。是非ともわが社の売上拡大のために、開発を進め、市場投入してもらいたい」

部長:「はい、分かりました。既に社内の体制も出来上がっており、明日から開発をスタートさせます」

部長:「副社長からGoサインが出たぞ。明日からスタートさせよう。それにしても、ここまで相当苦労したな。一時はどうなるかと思ったよ。だが、田中の頑張りがあってこそだな」

 これは、新事業がスムーズにスタートできた好例です。しかし、実際には、こんなうまくいくことは滅多にありません。読者のみなさんもうまくいかずに、苦労されていることの方が多いのではないでしょうか?

 では、新規事業はどういったところでつまずいてしまうのでしょうか? 以下に、失敗事例を幾つか紹介したいと思います。