「ソフトバンクが新事業を始める」と聞いても、それだけではもはや驚かないのですが、その対象がロボットであることは少なからず胸を躍らせました。そして、ロボットを造るのが日本の企業ではなく台湾のHon Hai Precision Industry社(Foxconn)であることに少しだけ落胆したのも事実です。
「新産業」サイトのアクセスランキング(2014年5月23日~6月15日)で13位に入った記事「我が家にロボットが、ソフトバンクが約20万円で15年2月に販売」が個人的に気になっています。日本の産業のターニングポイントになり得る出来事だと思っています。
日本のロボットメーカーは蚊帳の外?
「Pepper」と名付けられた人型ロボットは、順調にいけば2015年2月から多くの家庭で「家族を楽しませる」(ソフトバンクモバイル代表取締役社長兼CEOの孫正義氏)存在になっているかもしれません。加えて、SDK(ソフトウエア開発キット)を配布して第三者がアプリケーションを開発/販売できるようにする方針も明らかになっていますが、それもPepperの魅力を高める要因になっています。
ソフトバンクモバイルと共にPepperを開発したのはフランスのロボットベンチャーのAldebaran Robotics社。そして製造するのは前述のFoxconnです。主に産業用ロボットの実績から「ロボット大国」ともいわれる日本ですが、この枠組みに日本のロボットメーカーの姿が見えないのは残念です。