R&D(研究開発)機能の中に、ライン部門(商品開発やマーケティングなど、直接的に商品企画・開発に携わる部門)とスタッフ部門(技術企画・管理や知財、品証など、直接的に商品開発には携わらず、ライン部門を支援する部門)を配置している企業は多く存在します。今回はそのうち、スタッフ部門に求められる役割や行動について見ていきたいと思います。

 多くの企業が、ライン部門を強化するための教育などの取り組みに力を入れていますが、スタッフ部門を強化するための取り組みは逆に不十分なケースが多く、その役割や行動、身につけるべきスキルなどが理解されていないため、ライン部門が実力を出せなくなってしまっていることがあります。逆にスタッフ部門のレベルが高い企業では、ライン部門も実力以上の成果を発揮できています。

 今回は、これらスタッフ部門の取り組みの成功/失敗事例を紹介しながら、ライン部門の優れた“参謀”になるためのスタッフ部門の役割や行動について見ていきます。それではまず、失敗事例からご紹介します。