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ものづくり企業に届くか、医療現場の声

2014/06/05 05:00
吉田 勝=日経ものづくり
MEDTECでの機械加工部品展示
MEDTECでの機械加工部品展示
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医療機器向け部材の加工を想定した小型工作機械の展示
医療機器向け部材の加工を想定した小型工作機械の展示
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 ものづくり企業が医療・ヘルスケア市場に強い関心を寄せています。ものづくり技術を医療分野に生かす、いわゆる医工連携でビジネスを拡大したいとの思惑です。2014年4月に東京で開催された医療機器関連の展示会「MEDTEC 2014」でも、多くのものづくり企業が展示ブースを構えて自社技術をPRし、会場は活況を呈していました(図、関連記事)。

 なにしろ医療は景気に左右されにくい上に高齢化の進展で需要拡大がほぼ確実。安倍政権も成長戦略の1つとして医療を掲げています。政府や地方自治体も補助金を付けるなどして医工連携を推進しようとしています。そのため、経営の安定を狙って医療機器や関連製品市場への新規参入に興味を示しているものづくり企業が多いのです。

 実は、日本のものづくりの技術を医療機器開発や医療現場で生かそうという動きは以前からありました。しかし、これまではどうもうまくいかなかった。医工連携を進める日本医工ものづくりコモンズ発起人の1人で、早稲田大学ナノ理工学研究機構研究院教授の谷下一夫氏は、その理由について「技術シーズに基づいた開発が多く、医療ニーズに対する考慮がなかったため」と指摘します。新規参入しようというものづくり企業は医療のことが分からないし、医師は技術者に対して自分の要求を製品化につながるような形で的確に伝えられない。ニーズとシーズが乖離したまま開発を進めるため、製品化しても医療現場に受け入れられない---これが日本の優れたものづくり技術を医療分野で生かせていない要因だというのです。

 そこで、そうした反省に基づいた新たな医工連携の動きが始まっています。日本医工ものづくりコモンズは、医学系の学会と協力して医療現場とものづくり企業がそれぞれ医療ニーズと技術シーズを発表するマッチングの場を提供しています。また、経済産業省の医工連携プログラムの立ち上げに関わった三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員の柏野聡彦氏は、市場ニーズの見極めに長けた既存の医療機器メーカーが中小企業の優れた技術を活用する医工連携の事業化モデルを提唱し、そのためのマッチングの場をプロデュースしています。

 国内には優れた技術をもつ企業が数多く存在します。その技術を医療分野の製品で生かせる余地はまだまだあるはず。シーズとニーズがうまくかみ合えば、日本製品の世界市場でのプレゼンス向上が期待できます。日経ものづくり2014年7月号では、そうした医工連携の動き、特に新規参入した/これから参入しようとする中小企業や工作機械メーカーに焦点を当てた特集記事をお届けする予定です。

 なお、その特集取材に伴いアンケート調査も実施しています。既に195人の方に回答していただきました(2014年6月3日時点)。アンケート結果は分析を加えた上で日経ものづくり2014年7月号に掲載する予定です。アンケートの回答締め切りは2014年6月5日(木)です。まだ回答されていない方は、ぜひ以下のアンケート用URLにアクセスしてご協力いただければと思います。

【回答サイト】https://aida.nikkeibp.co.jp/Q/C02192453.html

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