設計・生産 ものづくり現場の競争力アップに貢献する
 

ものづくりに沸くシリコンバレー、そこに日本はいない?

池松 由香=日経ものづくり
2014/05/22 06:00
印刷用ページ

 米国シリコンバレーに起業ブームが巻き起こっています。多くの若者たち(中には著名企業出身のベテラン技術者もいます)が、Google社やFacebook社のような会社を自分たちの手でつくろうと、こぞってベンチャー企業を立ち上げているのです。しかも、現在のトレンドはITベンチャーではなくハードウエアベンチャー。そう、シリコンバレーは今、ものづくりに沸いているのです。つい先日(2014年5月20日)まで、そんなシリコンバレーの今を取材してきました。そこで強く感じたのは、この大きな潮流において、日本の存在感が皆無に近いということ。ものづくり大国ニッポンは何処へ?

 このことに気付いたのは、早くも取材1日目。あるアクセラレーター(創業間もないベンチャー企業に小額の投資をする投資家)が主催するイベントを取材している時でした。

 アクセラレーターは、事業として成功しそうなアイデアを持つ起業家たちに投資をし、さらに彼らに一定期間(約3カ月など)の教育プログラム(ブートキャンプ)を施す新世代の投資家です。そのブートキャンプで講師を務めるのは、「メンター」と呼ばれる豊富な経験を持つベテランの経営者や管理者、技術者たち。プロトタイプの作り方やパッケージのデザインの仕方、はたまた販売促進のやり方まで、ものづくりだけではなくビジネスに必要なイロハを起業家たちに叩き込みます。

 私が取材したアクセラレーターは、ベイエリア(サンフランシスコ周辺の湾岸全域)などで事業アイデアを募り、ブートキャンプは中国・深センで実施。事業アイデアが固まってプロトタイプができたら、サンフランシスコで投資家向け発表会(デモデー)を開いて更なる投資を募る、という手順を踏んでいました。

 そうなんです。彼らは日本の上空を飛び越え、ベイエリアと深センを行き来しながら、ものづくりでイノベーションを起こそうとしていたのです。

 この日、私が取材していたのはデモデー。10社のベンチャー企業の起業家たちが、プロトタイプを手にしながら投資家たちに向けて自社の事業を堂々と紹介していました。彼らの出身は、米国、中国、スペイン、ドイツ、カナダ、アルゼンチンなど。英語が母国語ではない起業家もいましたが、皆、胸を張ってプレゼンテーションしているのが印象的でした。

 それにしても、なぜブートキャンプの開催場所が日本ではないのでしょうか。プロトタイプなら日本でだって作れます。試作メーカーはたくさんあるし、技術もノウハウも豊富にあるはずです。頭の中がクエスチョンマークでいっぱいになったので、イベント終了間際に主催者の1人をつかまえて聞いてみました。

 「モノを作るのが、なぜ日本じゃなくて深センなんですか?」

【技術者塾】(9/16開催)
開発・設計者必修の購買コストダウン術

~コストダウン効果の高い開発購買と購買業務の基本テクニック~


設計と購買に精通した開発購買のプロが、開発・設計技術者に向けてコスト削減活動の重要性と活動への心構え、機能購買、有利購買の考え方・進め方、コスト分析技術、価格を決める交渉術など、開発購買を効果的に進めるために必要な購買知識を分かりやすく解説します。 詳細は、こちら
日時:2015年9月16日(水)10:00~17:00
会場:Learning Square新橋(東京・新橋)
主催:日経ものづくり
コメントする
コメントに関する諸注意(必ずお読みください)
※コメントの掲載は編集部がマニュアルで行っておりますので、即時には反映されません。

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング