日経テクノロジーオンライン(Tech-On!)のテーマ・サイト「電子部品」では、「スマホ革命、電動革命を支える縁の下の力持ち」という記事が、この1カ月間(2月24日~3月23日)に最もよく読まれた。
この記事は、電子機器の放熱技術の研究開発が再び熱気を帯びていると指摘している。従来も放熱技術は重要だった。しかし、それは主にはマイクロプロセッサーなど信号処理能力の向上に対応するためのものだった。最近は、LEDをはじめとする照明や電気自動車向けといったパワーデバイスで必要性が増している。パワーデバイスでは、信号処理向け以上の発熱に対応しなくてはならない。
そこで注目を集めているのが、高い熱伝導性と絶縁性を備えている「高熱伝導絶縁材」。なかでも柔軟性のある材料だという。そんな高熱伝導絶縁材に関して、グローバルでユニークな提案が相次いでおり、記事ではそれらを紹介している。この分野が、ホットだということが良く伝わってくる。
同じくホットなテーマと言えるのが、照明だ。3位、7位、20位に関連記事が入った。前回のサイトマスター便りでもLED照明の市場に関する記事がランキングのトップに入った。7位の有機EL照明パネルは、0.4mm厚で曲げられる。LEDが主に発光効率を追求しているなか、有機ELでは別の特徴を打ち出そうとしていることを象徴している。それでも今回発表の有機ELの発光効率は100lm/Wを優に超えた。20位の記事で紹介しているパネルは131lm/Wという。有機EL照明は、価格次第ではLEDと競合できる状況にありそうだ。