• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

HOMEエレクトロニクス機器エディターズ・ノート > 私が遭遇した国内家電のちょっと残念なこと

エディターズ・ノート

私が遭遇した国内家電のちょっと残念なこと

  • 小島 郁太郎=日経エレクトロニクス
  • 2014/03/26 05:00
  • 1/1ページ

 前回のこの欄で、国内メーカーの掃除機について書かせてもらった(日経テクノロジーオンライン関連記事)。複数の方からコメントをいただき、この場を借りて御礼を申し上げる。今回はその続編というか、エピローグ編を書きたいと思っている。記者という立場ではなく、一人の消費者での経験を紹介する。

 "おもてなしの心を感じた国産掃除機"を購入したときの話である(2013年秋)。その掃除機はサイクロンでもコンパクトなタイプで、市場ではマイクロサイクロンなどという風に呼ばれている。コンパクトでない通常の大きさの掃除機が寿命を迎え、床面積が貴重な我が家では「次はマイクロサイクロン」と決めていた。ちょうど、新しいモデルが登場したころで、価格調査サイトを見ると旧機種の価格が降下し、新機種の価格がグラフの途中から急峻に立ち上がっていた。

 大手量販店のサイトでは、「新しい機種がありますマーク」がまぶしい時期である。床面積と共に金融リソースがとても貴重な我が家では、お得感の高い旧機種からリサーチを始めた。そして、新しい機種も見た。新機種の方が高価なのは当然として、意外に価格差が小さい。「今回は新機種が買い得くか」と思い、新機種の説明を読んでいく。と、新機種には欲しい機能が付いてないことを発見する。旧機種にはあった機能なのに・・・。

製品番号の仕組み

 国産の家電製品は、年に1回/2回くらいの頻度で新機種が出ることが多い。製品番号で継続性がそれとなく分かるようになっている。例えば、初代が「××21A」ならば、2代目は「××22A」、3代目は「××23A」みたいな感じである。製品番号にはもう一つそれとなく分かる工夫がある。同じような製品の上位品種と下位機種が分かるようになっている。例えば、「××21A」は下位機種、「××31A」は上位機種、「××51A」は最上位機種みたいな感じである。

 私が狙っていた掃除機は、上述した世代替わりの前は、「××11A」と「××21A」の2グレードだった(21Aが上位機種)。それが代替わりの際に、「××22A」と「××32A」の2グレードになった。上述した量販店のサイトでは「××21A」の新機種として「××22A」が紹介されていた。

 これまでの製品番号の法則からすれば、22Aは21Aの後継機種のハズである。が、機能を見てみると、22Aは11Aの後継、32Aは新グレードの製品というよりは21Aの後継に近い感じだった。新機種の22Aに欲しい機能が付いていなかったのは、このためのようだ。製品番号についてメーカーは消費者と何か約束しているわけではないので、法的にどうのこうのという問題ではないが、何となくがっかりする。

チューナーが二つから一つ

 実は同じような"がっかり"は、掃除機購入の半年前に経験している。子供向けにテレビを買ったときだ。子供が設置予定場所を測ると「32インチ型が置ける」という。自宅の近所の量販店に行き、32インチ型の製品を探した。国内メーカーは利益率の高い大画面機種に力を入れており、売り場に並んでいる32インチ型製品は少ない。思った機能の製品が見当たらない。HDDをつなげて録画できるのは良いが、チューナーが一つしか付いていない。裏番組録画ができないことになる。

 「次のモデルまで待つか」と子供と話して、店員にもいろいろ相談したところ、筆者には衝撃の話が出てきた。「この××63Aなんですけど、前の機種の××62Aでは2チューナーだったんですけど、それが1チューナーになりました。なので、後継機で増えるようなことはないと思います」(店員さん)。

 店員の話は続く。「お客さんが指名されたメーカーだけじゃなくて、最近では、どのメーカーでも後継機種で機能を削っています。チューナー数が多い機種をお探しならば、海外メーカー製がございます。インターネットとの連携機能も充実していますが、価格は国内メーカーと同じ位です」(同店員さん)。ガラパゴスと称されることもある日本メーカーの製品の方が低機能とは・・・。

 ある国内メーカーのテレビの新製品発表会で、後継機種で機能が減る件について説明員に聞いてみた。「2極化しているんです。ハイエンド製品には魅力的な新機能を開発して搭載しています。一方でそうでない製品では機能を適正化しています」(説明員さん)。筆者はさらに「適正化って削るってことですか」と聞いた。「まぁ、そうですね。チューナー数を減らした時にはクレームをいただきましたが・・・」(同説明員さん)。

 私も含めて多くの方は、「後継機種は前の機種より高機能だ」と、今でも思っていないだろうか。実際、私の質問に答えたときの説明員は困惑気味で、新機能を説明していた時とは明らかに表情が違っていた。後継機種で機能を削ることには慣れていないのだろう。製品番号のときと同じく、これについてもメーカーは約束しているわけではない。が、やっぱりがっかりしてしまう。

 ところで、子供のテレビだが、子供は1チューナーの国内メーカー製品を選んだ。理由を聞くと、「インターネットはPCで使うし、国内メーカーの方が安心だから」とのことだった。機能は削っても、品質や信頼性は維持して欲しいところである。

【技術者塾】(7/15開催)
ディスプレーに革新をもたらす「量子ドット」の最新動向


ディスプレーへの応用で注目を集める量子ドット(QD)。QDビジネスに関わる各社の技術の内容や事業戦略、そして、ディスプレーが目指す新たな色の世界と産業の方向について、最新の情報を詳細に解説します。詳細は、こちら
日程 : 2016年7月15日
会場 : Learning Square新橋 6F(東京・新橋)
主催 : 日経エレクトロニクス

おすすめ ↓スクロールすると、関連記事が読めます↓