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技術の国、ニッポンの挑戦

2週間で16万人がプレーした「ものづくりゲーム」

オープンイノベーションの風土は日本に根付くか

  • 高橋 史忠=日経テクノロジーオンライン
  • 2014/03/20 00:00
  • 1/2ページ

 2月中旬の公開から約2週間で16万人がプレーした、「ものづくり」がテーマのパソコン向けカジュアルゲームがある。「GROWクレイ」と名付けられたゲームだ。人気サイト「アイズメイズ」を運営するゲームクリエーターのONさんが制作した。研究開発の技術仲介を手掛けるナインシグマ・ジャパンが運営する技術交流サイト「TECROSS(テクロス)」のプロモーション用コンテンツである。

 ゲームの主題は、オープンイノベーション。粘土のような新しい材料を開発した研究者が、街をつくり、そこに集まった別の企業の開発者たちと協力しながら、さまざまなものを作り上げていく。加工技術を手に入れ、宅地の造成から緑地化、クルマの開発、そして最終的には…。

「GROWクレイ」の画面。ニーズに合わせて、丸い粘土のような材料の加工の幅が広がっていく
[画像のクリックで拡大表示]

自分で抱え込もうとする日本の研究者

 ナインシグマ・ジャパンは、企業が社内だけでは解決できない技術課題を広く募集し、代理で見つけ出す仲介事業を手掛けている。米NineSigma社と連携しながら、世界中の広がる研究者ネットワークを活用して技術提案を呼び掛けられる点が事業の強みだ。

 テクロスは、オープンイノベーションの取り組みの一環として開始した、技術を探している人と、技術を開発する人をつなぐサイトである。大学関連を中心に約3000人の研究者が数百件の技術を登録している。

 ただ、ナインシグマ・ジャパンでは、オープンイノベーションの取り組みを手掛ける中で、企業の外に技術を求めたり、研究者が持つ技術をアピールしたりする風土が日本ではまだ根付いていないと感じることが多いという。特に、技術を提案する側の大学や中小企業の開発者の間でその傾向が強い。

 NineSigma社は、同社に登録する200万人規模の研究者データベースを基にした技術の“お見合い”を手掛けている。研究者の人口は、米国が日本の1.6倍ほど。だが、この比率をベースに考えると、実際に技術募集に手を挙げる研究者が日本では少ない。募集に対する提案の4割は米国の研究者で、日本の研究者は1割程度に過ぎないという。

 ナインシグマ・ジャパンの諏訪暁彦社長は、「自分が持っている優れた技術をPRする意識に差がある。オープンイノベーションの枠組みでは、自分の技術を大会社に取られてしまうという不安を感じる反応が多いようだ」と指摘する。

 今回のGROWクレイには、こうした意識を少しずつ変えていきたいという思いが込められている。クリエーターのONさんは、初めてクレイアニメによるコンテンツ制作に取り組んだ。プレー時間は15~20分ほどとゲーム性は高くないものの、登場するキャラクターの動きなどのクオリティーが高いコンテンツに仕上がっている。「従来とは、異なるスタイルでオープンイノベーションを啓蒙できれば」と諏訪社長は話す。

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