シカゴ市のDIVVY
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太陽電池搭載のパーキングメーター(写真:IPS Group社)
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クレジットカードの利用が可能(写真:IPS Group社)
クレジットカードの利用が可能(写真:IPS Group社)
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パーキングメーターにも太陽電池

 パーキングメーターに太陽電池を利用する例もある。米国で太陽電池を使用した路上パーキングメーターを最初に製造したのは、カリフォルニア州サンディエゴ市に拠点を持つ米IPS Group社だ。クレジットカードの承認や、駐車場の利用状況を無線で通知して、運営の効率化に役立てることができる。

 従来のパーキングメーターは、乾電池で動いていた。そのためパーキングメーターを管理する地方自治体は、頻繁に電池の交換をしなければならなかった。

 IPS Group社のパーキングメーターは、クレジットカードに対応したり、稼働状況を通知したりするために、無線データ通信やデジタル表示機能を備えている。この結果、既存のメーターよりも消費電力が多くなる。太陽電池を採用することで、必要な電力を確保するとともに、電池交換の頻度を減らす事ができた。管理者は費用と労力、時間などを節約でき、使用済み電池の量も減らす事ができる。「スマートなメーターには、スマートなエネルギーが必要なのです」(同社 Marketing ManagerのLisa Bahr氏)。

 利用者のメリットは、コインを持っていなくても、パーキングメーターの無線機能を使って、クレジットカードで支払いができることである。駐車場の管理者にとっても、コインがないために料金を払わないユーザーを減らしたり、クレジットカードが使えることによる利便性の向上で収入を増やしたりできる利点がある。

 実際にカリフォルニア州サンタモニカ市は、IPS Groupのパーキングメーターの導入によって、クレジットカードでの支払い割合が67%を占め、収入も40%増えたという。さらに、いつ、どのパーキングメーターのコインを回収する必要があるかといった情報や、どのパーキングメーターが壊れているかという情報を瞬時に把握できるようになった。故障したパーキングメーターを素早く修理すれば、機会損失を防ぐことにつながる。