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ものづくりエディターズ・ルーム@白金

ものづくりベンチャー、侮るなかれ

日経ものづくり編集長から

  • 大石 基之=日経ものづくり
  • 2014/03/05 00:00
  • 1/1ページ

 首都圏では数十年ぶりの大雪に見舞われるなど、日本全体で寒い毎日が続いています。春の訪れにはもうしばらくかかりそうですが、ものづくりの世界に目をやると、すさまじい熱気であふれている業界があります。それはどこでしょうか。トヨタ自動車が6年ぶりの最高益に達するなど、ますます勢いづく自動車業界?もちろん自動車業界も今後のさらなる躍進が期待できますが、今回(2014年3月号で)ご紹介したいのは、ベンチャー業界です。

 ベンチャー企業というと、読者の多くの方々は、インターネット関連やサービス関連の企業を思い起こされるかもしれません。いえいえそうではありません。『日経ものづくり』が取り上げるからには、製造業に身を置く企業、いわゆる「ものづくりベンチャー」が対象です。

 主担当の池松記者がこの企画を提案したのは昨年でしたが、編集部全体でベストな掲載タイミングをこれまで探ってきました。そして、ついに「今」その時が来たと確信し、編集部として自信を持って送り出すのが、特集1「ものづくりベンチャー、現る」です。この特集のデスクを務めたのは私ですが、原稿を読む前と読んだ後でこれだけ印象が変わった特集もそれほどありませんでした。一言で言えば、「ものづくりベンチャー、侮るなかれ」。これまでも自動車や半導体、太陽電池などの分野でベンチャー企業が注目を集めたことがありますが、これまでのベンチャー企業はどちらかというと、独自の技術を売りにしていたところが多いという印象があります。そのため、現行の主流の技術に挑み、結果として、敗れ去るといった事例が目につきました。

 一方、ここにきて表舞台に登場している「ものづくりベンチャー」はずいぶんと趣きが異なります。今回の特集1では事例を6社ほど紹介していますが、いずれにも共通するのが、独自の技術を売りにしているのではないこと。新興国や新たに立ち上がる用途など、日本の大手メーカーが手薄となっている領域で、機動力を武器に高付加価値製品を迅速に市場投入することを強みとしています。特定の分野に照準を絞るのではなく、いい意味で腰が軽く、高成長が期待できそうな領域を素早く見極める、「したたかさ」があるのです。もちろんベンチャー企業である以上、将来に不透明さが残ることも事実ですが、こうしたしたたかさなどは、大手企業に籍を置く技術者や関係者の方々にとっても参考にできる部分が少なからずあると感じました。池松記者と高田副編集長が熱い議論の末に完成させた本特集にご期待ください。

 次に紹介したいのが、弊誌としては久しぶりとなるCAEに焦点を当てた特集2「実験を超えたシミュレーション」です。CAEによるシミュレーションと言えば、かつては、試作品による実験を置き換えてコストや開発期間を削減することが主な目的でした。これに対して、最近になって、実験では引き出し切れない結果を得ることを目的にしたシミュレーションが盛んになってきました。こうして製品に関わる現象の深層が明らかになることで、設計を根本的に変える知見を得られる可能性が出てきたのです。本特集2をまとめたのは、この分野の専門記者である木崎編集委員です。今回、ユーザー事例を中心にご紹介することで、CAEの専門家の方以外の読者の方々にも幅広く読んでいただけるよう留意しました。日産自動車、ライオン、住友ゴム工業が実際の開発にCAEをどのように活用しているのかが、つまびらかになります。特集1と併せてお読みいただけると幸いです。

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