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モットーは、「できない」と言わないこと

あなたもカリスマ・スタイリストに――「iQON」(第3回)

西戸 雄太=日本テクノロジーベンチャーパートナーズ アソシエイト
2014/04/10 00:00
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 これまで2回に渡って、おしゃれに敏感な20代の女性に人気のスマートフォン(スマホ)向けアプリケーション・ソフトウエア(アプリ)「iQON」の開発プロセスを分析してきました。VASILY(東京・渋谷区)というベンチャー企業が開発・運営する女性をよりオシャレにするアプリです。ユーザーがスマホの画面上で洋服やアクセサリーのコーディネートを作成し、投稿できる機能が人気を呼んでいます。

 その分析から見えてきたヒットの要諦は、四つありました。

■iQONの「ヒットの要諦」
その1:
目先の収益確保に捉われず、リスク覚悟でコンセプトの実現に邁進せよ!
その2:
顧客や市場のターゲットを変えることを恐れるべからず!
その3:
技術者自らがユーザーに会って、必要な機能か見極めるべし!
その4:
合い言葉は「なぜ、なぜ、なぜ」、開発前に徹底的に議論せよ!

 今回はiQONを支えるVASILYの開発陣トップであるCTO(最高技術責任者)の今村雅幸氏と、同社で企画やデータ分析を行う築山拓氏へのインタビューをお届けします。当初の受託開発時代を経て、自分たちが本当に作りたいサービスを開発している、その楽しさと厳しさがひしひしと伝わってくるインタビューでした。(以下、聞き手は筆者)

―― なぜ、iQONのようなWebサービスを作ろうと思ったのですか。

今村 金山(VASILY CEOの金山裕樹氏)も私もヤフーの出身です。金山は中途で、私は新卒でしたが、ヤフーに入社した時期がほぼ同じで、ファッション系サービスの「Yahoo!ファッション」や「X BRAND」の立ち上げなどの仕事で一緒でした。

 ファッション系サービスは、自分たちでコンテンツを作るとファッション誌のような費用が掛かってしまいます。そこに注力すると、なかなか本来のインターネットの利点を生かしにくいと感じていました。そのころインターネット業界では、CGM(ユーザー投稿型サービス)が注目を集めていて、ユーザーの力を利用してコンテンツを増やすことが大切だと思っていたんです。

 そんなときに金山から「ユーザー投稿型のファッション系サービスを一緒にやらないか」と声を掛けられました。2年ほど一緒に仕事をしていて気心も知れていたので、一緒に会社を立ち上げようと。それで、VASILYを創業しました。

左はVASILY CTOの今村氏、右は同社 グロースハッカーの築山氏

―― iQONのようなサービスを作るために会社を飛び出したということですね。

今村 そうです。ただ、会社を立ち上げたのはいいのですが、仕事もなくどうするんだという状況でした(笑)。生活するには稼がなくてはならないので。ちょうど創業した2009年ころは「iPhone」向けアプリが注目され始めた時期でした。金山がアプリ開発の案件を持ってきたので、まずは受託開発で当面をしのごうと決めたんです。

 今だから言えることですが、当時はiPhoneアプリを開発した経験がありませんでした。それでも、Webサービス関連の開発は経験がありましたから、何とかできるだろうと。世の中にiPhoneアプリ関連の開発者が少なかったので、それも良かったんでしょうね。とにかく周囲の知り合いに聞きながら開発しました。この時期は本当に忙しかったですね。あまり記憶が残っていません。

 実際に開発したアプリの総数は数十個。とにかくタイトなスケジュールでした。最初のころは、間借りしていたオフィスでアプリをひたすら作っていました。会社のメンバーは、金山と私ともう一人の3人だけだったので、私の時間のほとんどはアプリ開発に投入していました。たくさん作ったので、アプリにはかなり詳しくなりましたね。

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