消費税増税前の駆け込み需要で、家電製品などの販売が好調のようです。日本電機工業会(JEMA)の調査では、民生用電気機器の2014年1月の国内出荷額が、対前年同月比34.7%増の1772億円となり、8カ月連続のプラスになりました。1月としては過去10年で最も多い出荷金額です(Tech-On!関連記事)。

 我が家でも、10年ほど前に購入した冷蔵庫を買い換えました。すると、思った以上に電力使用量の削減効果が大きくて驚きました。電力会社の請求書を見ると、対前年同月比で1日当たりの電力使用量が30%減になったのです。

 これまで利用していたのは、2004年に購入した容量345Lの冷蔵庫です。年間消費電力は、当時の測定方法で390kWhでした。自動製氷機能を搭載した、安価な製品だったのを憶えています。

 これを、容量440Lの冷蔵庫に買い換えました。100Lほど大型化したにも関わらず、年間消費電力は現在の測定方法で190kWhと大きく減りました。ドアの開閉状況などに合わせて節電モードに変更するなどの機能を備えたモデルです(商品入れ替えのタイミングを狙って、ほぼ底値の11万円ほどで購入できました)。

 購入後、数カ月が経過しましたが、対前年同月比の1日当たりの電力使用量は10~30%減で推移しています(12月は32%減、1月は30%減、2月は11%減です)。電気料金が、毎月、数千円減っていることになります。冷蔵庫以外の大型家電は買い換えていませんので、ほぼ冷蔵庫の買い替えによる効果だと思われます(冷蔵庫の買い替えと同じ時期に、2011年に購入したプラズマテレビが壊れたので、2万円をかけて基板を交換しました。基板面積がかなり小さくなって、ファンの数も減っていたので、ひょっとすると、その効果が含まれているのでしょうか)。

 資源エネルギー庁によると、家庭の電力使用量に占める割合は、冷蔵庫が約14%でトップでした。冷蔵庫の次は照明器具の約13%、テレビの約9%、エアコンの約7%が続きます。わが家はガスで暖房しているため、冬季のエアコンの使用頻度が低く、冷蔵庫の比率が高まったと考えられます。

 なお、JISC(日本工業標準調査会)が定める家庭用冷凍冷蔵庫の消費電力量の測定方法「JIS C 9801」は、2006年に改定されています。2006年に定められた方法では、周囲の温度を実際の使用環境に近い状態にしたり、水の入ったペットボトルを冷蔵庫に入れたり、自動製氷機能や脱臭機能などの動作を追加したりしました(発表資料)。このため、2004年に購入した冷蔵庫の年間消費電力を現在の方法で測定すると、390kWhよりも増加すると思われます。

 古い冷蔵庫を使っている方、電気代削減のチャンスです。わが家はさらに、LED化していていない照明器具の見直しを検討してみます。