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【半導体】3次元への大転換期迎える半導体業界

木村 雅秀=日経BP半導体リサーチ
2014/02/26 00:00
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半導体
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 日経テクノロジーオンラインの半導体関連サイト「半導体デバイス」「半導体製造」「EDA」に投稿された全記事(アナログ、日経BP半導体リサーチ記事を含む)の中から、直近4週間(2014年1月27日~2月23日)で最もアクセス数が多かった記事は、「NANDフラッシュメモリー」でした。

 なぜ今、NANDフラッシュメモリーが注目を集めるのか。それはこの技術が、半導体業界の大転換期を象徴しているからではないでしょうか。NANDフラッシュは過去20年以上にわたり微細化を続けてきましたが、それがいよいよ限界に近づいてきました。このため、メモリーセルを3次元的に積み重ねた3次元NANDフラッシュメモリーへの転換が始まりつつあります。例えば、韓国Samsung Electronics社が2013年8月に量産を開始した3次元NANDフラッシュ「Vertical NAND(V-NAND)」はメモリーセルを24段積層し、2ビット/セル技術と組み合わせて128Gビットのメモリー容量を実現しています(関連記事)。

 デバイス構造を3次元化する動きは、NANDフラッシュメモリー以外のチップでも始まっています。例えば、ランキング7位の「3次元IC」では、論理ICやDRAMなどのチップをTSV(Si貫通ビア)によって3次元接続する技術について紹介しています。NANDフラッシュの場合、ウエハー上に多段のトランジスター層を一括形成できますが、CPUやDRAMではそれが難しいため、チップ同士を積層せざるを得ません。その場合、高密度のパッケージング技術や実装技術が重要になってきます。

 ランキング4位の「ソニーがルネサス鶴岡工場を買収、総額350億円で積層CMOSセンサーの工場に転換」では、かねてから噂のあった国内半導体工場の買収について紹介していますが、実はここにも「3次元」というキーワードが隠れています。ソニーが同工場を買収後に生産するのは、画素チップと論理ICを重ねてTSVでつないだ積層CMOSセンサーだからです。積層CMOSセンサーは、TSVの量産化に成功した数少ない事例の一つ。もともと、裏面照射型のCMOSセンサーは画素チップを極めて薄く加工する必要があるため、TSVの製造工程と整合性が高いといわれています。

 半導体業界における3次元化の動きは、製造装置メーカーや材料メーカーにも大きな影響を及ぼしそうです。ランキング9位の「半導体装置業界に『3Dのトリプル特需』」では、野村證券 グローバル・リサーチ本部 エクイティ・リサーチ部 エレクトロニクス・チーム マネージング・ディレクターの和田木哲哉氏が3次元NANDフラッシュやTSVによって生み出される新たな装置需要について解説しています。

 3次元化の動きと共に、既存技術のままどこまで微細化できるのかという点も見逃せません。東芝は10nm台の第3世代に相当する「1Z(ワンゼット)nm」世代のNANDフラッシュメモリーを市場投入する計画です(ランキング19位の「東芝、1Znm世代のNANDフラッシュメモリーを2014年初夏にサンプル出荷へ」)。Samsung社の3次元NANDフラッシュは現状ではコストが高く、2次元のまま微細化を進めた方が有利との見方があります。また、コントローラ技術の改良によってNANDフラッシュの微細化限界はさらに先に伸びるとの指摘もあります。今後、どこまで微細化が続くのか、どのタイミングで3次元に移行するのか、半導体メーカーの戦略にも注目したいと思います。

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