コロラド州も参加し、3州でデータ取得 

 同プロジェクトには、ミューラー地区以外にもオースチン市で約250軒の住宅が参加している。すなわちオースチン全体で約500軒の住宅が参加している。そのほか、テキサス州のオースチン以外の都市で約400軒、カリフォルニア州サンディエゴで約50軒が参加しており、合計すると約1000軒の住宅がプロジェクトに参加していることになる。

 さらに、2014年からはコロラド州からも参加が決まっており、同プロジェクトのデータはより様々な地域における住宅の電力消費量、太陽光パネルの発電量、EV充電の消費者の動向などのデータを収集・分析できる。  

 プロジェクトで収集したデータは、スペインのマドリッド大学やオーストラリアの南クイーンズ大学、インドのムンバイ大学とインド技術研究所など15カ国、計50の大学・研究機関と共有している。1年に2回、会議を開催し、各大学の研究者と情報交換や議論を交わしている。

 アジア地域からは、インドの他にも台湾が参加している。今のところ日本の大学は参加していないが、「是非とも日本の大学にも参加してほしい」(同氏)と歓迎ムードだ。

この記事は日本経済新聞電子版のエネルギー分野のコラム「エネルギー新世紀」から転載したものです。