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エディターズ・ノート

国産掃除機に感じた「おもてなしのこころ」

  • 小島 郁太郎=日経エレクトロニクス
  • 2014/02/10 05:00
  • 1/1ページ

 昨年(2013年)末のある抽選会で、海外メーカーD社の掃除機が当たった。中学生のころに自宅近所の商店会の福引きで清涼飲料水1カ月分が当たって以来の快挙だ。当たった掃除機は同社が日本市場向けに小型化を図った機種である。同社の掃除機は吸引力が強いことで評判が良く、価格比較サイトでもそこそこの価格となっている。鼻高々で当選品を自宅に持ち帰った。

 ところが、筆者の家での評価は、世間のそれとはかなり異なった。まず、収納。最近の国産掃除機は、車輪が2個付いた伝統的なタイプでも、ホースやヘッドを付けたままで全体を立てて収納できることが多い。床面積が貴重な我が家では有難い構造である。しかし、当たった掃除機は、ホースやヘッドを付けたまま立てて収納ができない。そういえば、テレビコマーシャルでは、本体を棚に載せてしまっている。軽いことを訴えているCMだと思っていたが、収納方法を暗に示していたのかと、思わず勘ぐってしまった。

 少し気落ちしたが、評判の吸引力を試そうと、ホースやヘッドを付けて、電源スイッチを入れた。D社の掃除機の吸引力は高いが、寸法と音が大きいと言われている。寸法が小さいことはCMの通りだが、音はそれほど期待していなかった。しかし、思っていたよりは小さい。期待が高まり、床(絨毯ではなく板床)にヘッドを降ろす。

 が、ヘッドが張りつく。ヘッドを動かすのに力が要る。10年近く前の国産掃除機でも同じことがあったが、ヘッドに自走用モーターが付くようになった。最近の機種では、すいすいとヘッドが動く。それとは対照的に、当たった掃除機のヘッドは重かった。ただし当たった掃除機の吸引力は強いようで、自宅で使っている国産掃除機をかけた後で、当たった掃除機をかけるとチリやホコリが取れることが分かった。

 ヘッドは少々重いながら、掃除を続けると、新たな問題点に遭遇した。隙間ノズルやブラシ型のヘッドなどのアタッチメントが本体に付けられない。アタッチメントのある場所に取りにいく必要がある。昔の国産の掃除機では本体とアタッチメントは完全分離していたが、最近の機種では、本体に備えたまま掃除ができるようになっている。床を掃除しながら、必要に応じてアタッチメントを取り換えたり付けたりして、棚にたまったホコリを吸い取ったり、冷蔵庫脇の隙間を掃除したりが簡単にできる。

 掃除機は元々、床の上のホコリやチリ、ゴミなどを掃除するマシンとして登場した。そのマシンとして、吸引力が高いのは基本仕様が優れていると言える。D社の製品は、それに相当する。一方国産の掃除機は、床の掃除という基本機能に加えて、掃除という作業全体をサポートするように進化していることに、今回改めて気付かされた。かゆいところに手が届く製品に仕上がっていると言える。

 D社が小型化・軽量化に加えて、日本市場向けにこうした「かゆいところに手が届く」系の機能を加えるかどうかは不明だが、今後、注目していきたいところである。ところで、当たった掃除機のその後だが、自宅で使うことはあきらめた。故障の際の緊急出動用とも考えたが、自宅に置いておくスペースがなく、欲しいという友人に譲ることにした。第2の人生(掃除機生)を幸福に過ごすことを願っている。

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