日経テクノロジーオンライン(Tech-On!)のテーマ・サイト「電子部品」では、「トリリオン・センサー」を解説した記事がこの1カ月間(1月5日~2月4日)に最もよく読まれた。
トリリオン・センサーは、近未来のセンサー社会の基盤となり得るコア・デバイスだ。その名の通り1兆個規模のセンサーを指し、カバー範囲が桁違いに広いセンサー・ネットワークを構成する。産業界の広範な分野に革命をもたらす可能性があるという。トリリオン・センサーの関係者を一堂に集めて2月20~21日に東京で開催するサミット「Trillion Sensors Summit Japan」でも、医薬分野のセンサー、味覚センサー、コンビニエンスストアの省エネ化に向けたセンサー、ロボットの体表を覆う触覚センサー、マラリア・センサーなどの講演が予定されている。記事は、幅広い読者の興味を引いたようだ。
2位に入ったのは、米Rambus社が開発中の新型イメージセンサーに関する記事。通常は光学レンズによってセンサー部に結像させるが、同社の技術を使うと光学レンズを不要にできるとする。カメラにおいてコストの大半を占める光学部品を省けることになれば、大幅な低コスト化が可能となる。スマートダストのようにばら撒いて使い捨てるといった応用も可能になるだろう。
3位に入ったのは、銅(Cu)の100倍の電流を流せるという材料に関する記事。その材料が、金属単体ではなく、単層カーボンナノチューブ(CNT)と銅の複合材料という。しかも熱膨張率がSiに近いといい、広い応用範囲がありそうだ。