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エディターズ・ノート

「ケータイの次は家具」、タッチパネルがつくるスマートな世界

  • 田中 直樹=日経エレクトロニクス
  • 2014/01/29 05:00
  • 1/2ページ

 タッチパネルは、携帯電話機をスマートフォンへ進化させる大きな原動力になりました。米Apple社の「iPhone」が登場したのは2007年。その後、それまでパソコンで見ていたWebサイトのホームページを、手のひらの端末で多くの人が見るようになりました。

 これに大きく貢献したのが、入力デバイスの進化といえるでしょう。従来型携帯電話機のキーパッドからタッチパネルに変わり、画面表示の拡大・縮小やスクロールの操作が簡単になったことで、携帯機器の小型画面でもホームページを閲覧しやすくなったからです。タッチパネルの中でも、当時主流だった抵抗膜式ではなく、スワイプやピンチインなどの操作が可能な投影型静電容量式のタッチパネルを導入したことが、決め手になりました。

 ただし、現在のタッチパネルの方式が万能なわけではありません。また、スマートフォン市場が生まれたように、タッチパネルがさらに進化することで、全く新しい応用が生まれる可能性もあります。筆者は最近、タッチパネルの将来像について、人の行動と機械のアクションを結ぶインタラクティブ技術の専門家である慶応義塾大学 教授の稲見昌彦氏に聞く機会を得ました。以降では、一問一答形式で、稲見氏とのやり取りを紹介します。

――タッチパネルは将来、どのように進化すると見ていますか。

 今は人が機械に指示を出して操作するためのものですが、将来は人と機械の相互作用を実現するインターフェースに進化すると見ています。そのために、身の回りのものすべてがタッチパネルとして機能します。

 例えば、リビングのソファがタッチパネルになります。ソファで横になると、その動きを検知し、部屋の照明が暗くなったり電球色になったりして、リラックスさせてくれるのです。また、書斎の椅子や机がタッチパネルになると、どうでしょう。同じ姿勢を取り続けていると「姿勢を変えましょう」と促してくれる、といったことが考えられます。このように、タッチパネルによって家具がスマート化すると見ています。

 人の動きを検知するのに、タッチパネルは適しています。どの方式よりも、人に一番近い情報を取れるからです。上述のソファのように、人に寄り添った情報が取れます。体全体で入力するタッチパネルと言えるでしょう。他にも、様々な利用シーンが考えられます。

 例えば、ベッドにタッチパネルを敷くことで、床ずれや呼吸を読み取り、健康管理に活用することができるでしょう。じゅうたんをタッチパネルにして、上を誰が歩いているかを読み取り、その人の好みに合わせて部屋のエアコンの温度を調整したりすることも可能です。テーブルにタッチパネルの機能を持たせて、食事の進み具合を皿の数から読み取り、食べ過ぎかどうかの判定に利用する、といったことも考えられます。これは、余計なお世話かもしれませんが(笑)

 共通するのは、人が機械を操作するために意識的にタッチするのではなく、人の自然な振る舞いの中で物体に触れたり物体同士が接触したときの、その接触の状況を計測し解析して、機械がアクションを起こしてくれるということです。意識的なタッチではなく“無意識な入力”から、人の行動を機械が先回りして快適や安全・安心などを提供する“透明なサービス”が生まれるのです。

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