「2014 International CES」で見せたLeap社のジェスチャー入力技術のデモ
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 話題のジェスチャー入力技術が日本に上陸する。米国サンフランシスコにあるベンチャー企業、Leap Motion社が開発した技術だ。同社はソフトバンクグループのBBソフトサービスと提携し、日本の家電量販店やショッピングサイトでジェスチャー入力用の専用機器「Leap Motion Controller」を販売する。

 Leap社のジェスチャー入力技術の特徴は、動き検出の精度の高さだ(関連記事)。Leap Motion Controllerは、CMOSイメージセンサーと赤外線LEDを内蔵し、外形寸法が80mm×30mm×11.5mm、重さ30gと小型の装置。装置の上方にある約60cm角の空間領域で物体の3次元の動きを±10μmの精度で検出し、パソコンなどの入力手段として利用できる。

 米国では、2013年7月に販売を開始。同社は販売台数を明らかにしていないが、米Hewlett-Packard(HP)社がLeap社の動き検出装置を標準で組み込んだノートパソコンの販売を始めるなど、新しいユーザーインターフェース(UI)技術の候補として注目を集めている。

 Leap社の装置を利用したアプリケーション・ソフトウエアを開発するためのSDK(ソフトウエア開発キット)の配布数は、既に10万件を超えている。米Google社が地球儀ソフト「Google Earth」でLeap社の技術に対応し、手で地球を動かすといった機能の提供を始めたのに加え、ゲームソフトや、コンピューター上の仮想的なクレイモデルを手の動きで加工できる3次元モデリングソフトなど160本の対応ソフトウエアが登場した。日本にも数千人規模の開発者がいるという。

 Leap社の技術をはじめとするジェスチャー入力技術は、身振り・手振りでコンピューターを操作する技術の総称である。キーボードやタッチパネル操作の次を担うUI技術として大きな関心を集めている。この1年ほどでスマートテレビなど一部の機器で標準搭載が始まるなど、じわりと応用分野を広げつつある段階だ。韓国Samsung Electronics社は、2013年に発売したスマートフォン「Galaxy S 4」に画面に触らなくても手や指の動きを検知するUI機能を搭載した。

Leap社が製品発売前に公開し、話題になったジェスチャー入力技術のデモ映像