前回までは、進化型すり合わせ開発の軸である“段階的検討プロセス”(図1)の各ステップ(要求整理-機能明確化-実現手段検討)における考え方と進め方を説明してきました。

図1●段階的検討プロセス
各ステップの詳細は、本連載の第3~7回をご参照ください。
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 この“段階的検討プロセス”を、組織として実行し成功裏に完了させるためには、各技術のリーダー(サブシステムの設計リーダーや解析リーダーなど)が中心となり、異分野技術間にまたがるタスクの前後関係や受け渡す情報を明確に捉えながら、開発を進めていくことが必要です。今回は、“組織や人の足並みを揃えるためのタスク*1の置き方”に焦点を当てて、各技術のリーダーがそれを実行する際のポイントを説明します。

*1 組織や人の足並みを揃えるためのタスク 異分野技術間にまたがる要求に対して、機能や実現手段を決定していく過程で、組織間で共有すべきタスクのこと。