(2013/12/5~2014/1/5)
日経テクノロジーオンライン(Tech-On!)のテーマ・サイト「電子部品」では、ソーシャル・デバイス関連の記事が、この1カ月間(2013年12月5日~2014年1月5日)によく読まれた。センサーやICT(情報通信技術)を使って社会的課題を解決しようとする試みは大きな期待を集めている。ランキングの1位、2位、4位、6位、7位など上位に、そうした試みを紹介する記事が挙がった。記事の事例は、センサーやICTによる、農業、畜産、医療の近未来像を示しているといえる。
1位の「オランダの農業が強い理由」は、同国のハイテク農業を支えているものが、多様なセンサーを科学的な裏付けに基づいて選択していることだと指摘している。植物の育成に必要な水や養分、CO2の計測はもちろん、光合成の効率を高めるための分析も行う。
2位の「『センサ×ビッグデータ』の予防医療、血圧測定から」は、予防医療に血圧の計測が極めて有効なことを紹介している。日常の血圧をビッグデータとして取り込み解析することで、疾病リスクを予測できるとする。
4位の「ハイテク畜産、鳥インフルも口蹄疫も防ぐ」では、養鶏場の鶏や畜産業の牛に取り付ける専用センサーを開発している産業技術総合研究所の取り組みを解説している。大きな問題となっている鳥インフルエンザや牛の口蹄疫などは、定常的な計測でいち早く把握できる。被害が大きくなる前に、病気にかかった鶏や牛を隔離するといったことが可能だ。
6位の「【最終回】事業成功の鍵はエネルギー機器にあらず」は、スマートシティで企業が事業化する際に注意すべきことを解説している。エネルギー以外の分野から事業提案することを勧めている。
ソーシャル・デバイス以外では、「半導体とバイオ技術の融合のすさまじい破壊力」が3位に入った。エレクトロニクス/半導体の技術者が、バイオ分野で活躍できる可能性も示している。