トラブル相次いだリチウムイオン2次電池

 事故/トラブルに関するものは、ベスト20のうち4本(4、6、12、16位の記事)入った。このうち3本はリチウムイオン2次電池のトラブルに関する記事だった。

 2013年1月16日、山口宇部発羽田行きのBoeing787型機〔全日本空輸(ANA)692便〕が、飛行中の主電気室のバッテリ異常によって高松空港に緊急着陸した。当時は、787型機はボストン空港、成田空港と相次いで燃料漏れ事象が発生しており、国土交通省が独自の調査チームを立ち上げたばかり。ANA692便のトラブルも、重大インシデントとして運輸安全委員会の調査対象となった。6位の記事「B787の2次電池に多数のアーク痕---運輸安全委員会が調査状況を発表」は、その調査状況を紹介した記事だ。

 一方、12位の「アウトランダーPHEVの電池不具合、スクリーニング検査での変形が主原因か---三菱自が調査経過を発表」と16位の「セルの落下による変形などが原因---三菱自動車、PHEVなどの電池トラブルの調査結果を発表」は、2013年3月に発生した三菱自動車の「アウトランダーPHEV」および「i-MiEV」のリチウムイオン2次電池トラブルに関する記事だ。

 リチウムイオン2次電池といえば、高性能電池の代表格だ。2013年の第1四半期は、航空機や自動車といった分野において、同電池のトラブルが相次いだ。同電池の場合、2006年にもノートパソコン向けのものが発火/異常発熱するといったトラブルが相次いだ。そうした経緯もあってか、読者の注目度が高かったと見られる。